伝説の男 A
もう20年以上も前からの話。
当時AはFZR250に乗っていました。
彼はそのFZRで203キロ出したと周りに自慢していました。
180しか刻まれていないメーターで203キロってなんだと思いますが、たぶんAはほんとに203キロ出したんだと思います。彼の眼は自信にあふれていたから。
また、あるとき、AはDT200に乗っていました。
当時はまだそれほどメジャーではなかった北海道ツーリングスポット裏摩周で、林道を使って湖畔におりたそうです。
摩周湖に行ったことがある人ならわかると思いますが、あの湖畔にバイクで降りれるコースがあると想像つきますか?たぶん相当困難な道だったと思います。Aはそんなことを自慢気に話していました。
また、あるときはAはハヤブサに乗っていました。
北海道ツーリングに向かう東北道で、当時はまだメジャーじゃなかったGPSを装着して、平均速度は295キロだったそうです。
そんな伝説をひとつひとつ自慢気に話すのがAでした。
そんなAも年とともに、角が削れてきて、最近はいい感じのおやじになってきてたんですけどね。
もう彼の自慢話は聞けなくなりました。バイクで死ななかったのが、彼の最後の自慢かなと思います。
享年44歳。 ご冥福を祈ります。
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コメント
番頭さん>
そうですね。20年前の伝説については、知っているのはもはや僕ぐらいかもしれません。
僕の中ではずっと生きています。
投稿: 一休 | 2012/09/17 20:18
おばんです。
伝説が語られている間はみんなの中で生きているんですよ。伝説が増えなくなるのは寂しいですが。。。
ご冥福を祈ります。
投稿: 放浪番頭@別宅 | 2012/09/15 22:38